診察のご案内
脳神経内科をはじめ、様々な専門分野での診察をおこなっております。
主な診療内容
専門外来
頭痛外来
担当・専門医:五十嵐 久佳
頭痛外来では、繰り返す頭痛で悩んでいる患者様の診断と治療をします。
・ドクターコラム「頭痛外来へようこそ」はこちら
代表的な疾患・症状
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
- 群発頭痛
- 三叉神経・自律神経性頭痛
- 薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)
- その他の頭痛疾患
ボツリヌス神経治療外来
担当・専門医:大澤 美貴雄
ボツリヌス治療とは、ボツリヌス菌が作り出す天然のタンパク質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする薬を筋肉内に注射する治療法です。一般的にボツリヌス菌は、食中毒の原因になる菌として知られていますが、ボツリヌストキシンには、神経から筋肉への指令をブロックして、麻痺を起こさずに筋肉の緊張を和らげる作用があります。安全性も確立されており、ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性はありません。
当科では、1)痙性斜頸---首の筋肉が異常に緊張して、ねじれ・傾く、ふるえる局所性ジストニアの一種、2)片側顔面痙攣---片側の顔面がピクピクと痙攣する不随意運動(自分の意思とは 関係なくからだの一部や全体に現れる異常な動き)、3)眼瞼痙攣---両方のまぶたがピクツキ(痙攣)・開けにくくなる局所性のジストニア(筋肉の過剰な緊張による異常な姿勢や動きを呈する不随意運動)の一種、4)痙縮---手足の筋肉が緊張しすぎて、勝手につっぱり、曲がってしまう状態、を治療しております。
ボツリヌス治療の効果持続期間は3~5カ月間ですので、患者様は定期的に治療を受ける必要があります。痙攣を止めても、極力麻痺を起こさせないようにするなど、治療に対する反応をみながら治療を進めます。微調整が大事であり、薬の量や濃度の加減、注射する部位、左右のバランスなどを考慮して治療を行います。特に痙性斜頸では、筋緊張の客観的な評価は視診、触診のみでは困難である為、針筋電図検査により原因筋の的確な同定と薬剤の注射量の適切な配分を行っています。
代表的な疾患・症状
- 不随意運動
- 片側顔面痙攣
片側の顔面がピクピクと痙攣する不随意運動(自分の意思とは 関係なくからだの一部や全体に現れる異常な動き) - 眼瞼痙攣
両方のまぶたがピクツキ(痙攣)・開けにくくなる局所性のジストニア(筋肉の過剰な緊張による異常な姿勢や動きを呈する不随意運動)の一種 - 痙性斜頸
首の筋肉が異常に緊張して、ねじれ・傾く、振るえる局所性ジストニアの一種 - 上肢・下肢痙縮
手足の筋肉が緊張しすぎて、勝手につっぱり、曲がってしまう状態
診察時間の目安
- 痙性斜頸、上肢・下肢痙縮:35分
- 眼瞼痙攣、片側顔面痙攣:15分
ご注意事項
- ボツリヌス治療の受精卵、胎児、乳児への安全性は確立されていませんので、効果が持続する本治療の3カ月間は、男女を問わず避妊する必要があり、妊婦、授乳婦には使用できません。
- 全身における筋肉の脱力などの病気(例えば重症筋無力症、筋萎縮性側索硬化症など)、重い呼吸器疾患にも使用できません。15歳以下の痙性斜頸の小児については臨床試験で評価が行われていません。
- ボツリヌス治療が以前に行われて、発疹などのアレルギーを経験したことがある場合や、他の薬や食べ物に対するアレルギーがある場合は、医師に申し出てください
- 使用中の薬剤は、市販薬を含め医師に申し出てください。とりわけ、アミノグリコシド系の抗生物質、パーキンソン病の治療薬、筋肉の緊張を和らげる薬、精神安定薬等の投薬を受けている方は、医師に申し出てください。
※ボツリヌス治療で上記の薬剤の効果が強く表れることがあり、十分な観察の元で投与を行う必要がある為です。
治療成績
ボツリヌス治療を痙性斜頸で2001年から2018年までで約1,200例で施行し、約9割で改善から治癒がみられ、また片側顔面痙攣で2000年から2018年までに約900例で施行し、ほぼ全例で、眼瞼痙攣で1996年から2018年までに約500例で施行し約9割で、それぞれ良好な治療成績を得ております。
診察日時
時期や月ごとに、医師の診察日に変動がございます。受診をご検討の際は、診療担当医表(毎月更新)をあわせてご確認ください。