ヘアピンをつけたままMRを撮影したら・・・

2019.11.28

MRI検査を受ける際に、「全身に身に着けている金属を外してください」と患者様にお願いをしています。ではもし、金属を身に着けたままMR室へ入ってしまい、検査を行うとどうなってしまうのでしょうか?
 
頭にヘアピン(金属)をつけたままの写真を以下に示します。
(実験として、安全に配慮しながらスタッフがピンを頭に張り付けて撮影しました。)

図1の正常画像に比べ、図2の画像が黒く抜けてしまっていることが分かるかと思います。
もしこの部分に病変があったとしても、診断することは難しくなってしまいます。
この他にも、
・金属が熱を持ち、患者様が火傷をしてしまう可能性
・装置に金属がひっぱられたり跳ね返ったりして患者様に当たって怪我をする可能性
・装置に金属が入り込み装置が壊れて検査ができなくなってしまう可能性
などがあります。

【画像が欠損してしまう物の例】
・入れ歯
・歯科矯正
・ヘアピン
・ふりかけるタイプの白髪染め
・増毛パウダー
・ホッカイロ         などなど…

ぜひ、MR検査を受ける際は必ず全身の金属を外していただくようにお願いいたします。


【MRI室に金属を持ち込んではいけない理由】
・金属がMR装置にくっつき(または跳ね返り)、大けがをしてしまう
・金属が発熱し、火傷の原因になってしまう
・磁気カード、腕時計などは壊れてしまう可能性がある
・MR装置に金属が張り付き、装置故障の原因となる
・画像が欠損し、診断の支障となる